♦︎❤︎少女の初恋物語。
数年前のことです☺️
季節は夏の初め。
少し前にお友達になった小学生の女の子。
彼女とその辺を散策していました。
子供ながらにいろんなことを知っている彼女は僕にたくさんのことを教えてくれていました。
でも、今日は少し違って、彼女は改まった様子。僕は彼女と向き合いました。
「神代くん、あのね。私ね?
好きな男の子が…いるの。」
え!恋愛経験などあまりない僕にそんな相談を!?うおおおおおお!!
僕は頭をフル回転させ
『いつも一緒にいる〇〇くんの事…かな?』
「んーん。△△くんって言う男の子なの。」
「んー…。
その子に好きって伝えた?」
『んーん。』
「好きって、伝えたい?」
『うん!』
「じゃあ、好きって伝えたら?」
『え!そんなの恥ずかしくてできないよ〜!』
「んー…」
『どうしたらいいかな?』
僕は微笑んで彼女に伝えました。
「僕は君のことが大好きだよ」
『えっ。』
「ね?
好きっていう言葉は伝えても嬉しいし、伝えられても嬉しいし。その子に伝えてみたら?
「でも、でも!
も…もし、うまくいかなかったら〜?」
ん!結構突っ込んでくるな!!
んー
よし。
「僕も君のことが大好きだし、君のお父さんもお母さんも君のことが大好きだし。
もし、思いを伝えて上手くいかなかったとしても大丈夫だし
逆に、好きって伝えてうまくいったら もっと幸せになれると思うよ?」
彼女は静かに頷いて
「ん、、、やってみる、、、。」
少し間が空きました。
『君は大きくなるよー!』
「私、小さいもん。」
『大丈夫大丈夫。今に僕より大きくなるから。』
「えー、ならないよ〜」
『そんなことない、今すぐにだってなれるよ。』
「ほんとに?」
『ほんとほんと。』
『えいやー!』
僕は彼女を肩車しました。
「わああああああー!」
『ね?僕より大きくなったでしょ』
「ほんとだ!ほんとだー!」
『君は誰より大きくなるから』
「うん!」
それから、数日後。
その辺を歩いていると、彼女が男の子と手をつないでこっちに走ってきました。
彼女ははじけるような声で『わあああああああああああああー!!』
たたたたたた!
『神代くーん!』 ぱちん!
僕の大きな手に、ハイタッチしました。
どうやらうまくいったみたい☺️
『神代くん!ありがとー!』
彼女が思いを伝えた少年は横でニコニコと微笑んでいました。
「うん!よくがんばったね。」
『えへへへ〜(о´∀`о)』
そう言うと彼女はまた男の子の手を引っ張って軽快に向こうの方へ走っていきました。
彼女の初恋?に貢献できて僕はとても光栄でした。
めでたしめでたし。
ーおわりー